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更新:2007.02.20

タクティールケアとは?


【タクティール】とはラテン語で「触れる=タッチ」という意味ですが、

手足や全身を強く刺激することなく、柔らかく撫でるように手で触れ、

興奮状態や不安感、痛みなどを緩和するという画期的なメソッドです。


またこの技法はスウェーデンにおいて実践・理論付けされたもので、

ケアを行う側と受ける側とのコミュニケーションや、身体認識が高まることを促します。

スウェーデンでは、認知症の緩和ケアやターミナルケアの中でひとつの補完的な手法として,

また重度の障がいを持つ人に対してなど、広く使われています。

タクティールケアとは、このようにタクティールを使うケアのことです。



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                          パーキンソン患者の拘縮した手を、オイルを           柔らかく包み込むようにして、手全体を一定の
                          使いタクティールし始める。                                  動きで触れてゆく。

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                           指も一本ずつ、丁寧にタクティールしていく。        タクティールケアの後、手の拘縮が和らいでいる。
                          


緩和ケアとタクティールケア


緩和ケアについて

 末期のがん患者やエイズ患者など、死を間近に控えた患者に対する末期医療については、無理に命を延ばすことを目的とする治療よりも、心身の苦痛や不安をできるだけ軽くし、残された人生の質を高める援助に重点を置く必要があり、患者の人間としての尊厳を守る医療の見直しが社会的に求められるようになりました。

 1990年、WHO(世界保健機構)では、「緩和ケアとは、治癒を目指した治療が有効でなくなった患者に対する積極的な全人的ケアである。痛みやその他の症状のコントロール、精神的、社会的、そして霊的問題の解決が最も重要な課題となる。」と定義されています。
 また、「緩和ケアの目標は、患者とその家族にとってできる限り可能な最高のQOLを実現することである。末期だけでなく、もっと早い病期の患者に対しても治療と同時に適用すべきである。」と、その目標を設定しています。

緩和ケア(Palliative Care)は、ラテン語のパリウム(Pallium)に由来し、「マント」という意味です。
ホスピスというのは、ラテン語の「ホスピティウム」に由来し、「暖かく迎える」という意味です。

 世界的に見ると、イギリス、アメリカなどの英語圏ではホスピスケア(Hospice Care)という言葉を使い、フランス語圏やカナダ、またスウェーデンなどの北欧では緩和ケア(Palliativ Care)という言葉を使用しているのが一般的であるというように、緩和ケアとホスピスケアは、ほぼ同じ意味を持っています。しかし、緩和ケアという場合、症状を緩和していくという考え方が前面に出されている点で、ホスピスケアとは微妙な違いがあります。
 日本においては平成2年(1990)に、現在の厚労省が診療報酬に「緩和ケア病棟入院科」を設けてから、ホスピスケアよりも緩和ケアという呼び方が多く用いられるようになってきました。
 
 緩和ケアにおいては、医師、 看護師、ケアマネージャーその他のケア職員と家族が連携したチームによってケアが行われ、患者と家族が可能な限り人間らしく快適な生活を送れるように、ケアやサービスが提供されています。


緩和ケア理念の4本柱

 緩和ケアは、4本の柱から成り立つ1軒の家という考え方を基本としています。

1.症状コントロール
2.チームワーク
3.家族支援
4.コミュニケーションと関係

 認知症においての緩和ケアを実践するためには、認知症とはどういう病気であるかをはっきりと理解したうえで、この4本の柱に基づき対応していくことが大切になります。


タクティールケア

 ●タクティールケアは、強く刺激することなく、柔らかく撫でるように手で触れるという手法を使ったケアの方法です。

 ●筋肉や深い組織を揉み解すことが目的でなく、皮膚と皮膚とのコミュニケーションに重点を置いています。

 ●タクティールケアは、「ゲートコントロール」効果を通して、痛みを緩和する作用があります。

 ●タクティールケアをすることによって、オキシトシンホルモンが脳下垂体後葉から分泌されて血管内に放出され、体全体に効果を生み、鎮静化の作用を起こします。

 ●そのことにより、安心と信頼の感情が引き起こされ、良い気分になったり、不安感や恐怖感の緩和をすることができます。

 
タクティールケアの効果

●日本での事例:

事例 回数 実施部分 反応・経過 ケア職員からのコメント
A氏、85歳、女性
千葉県松戸市 認知症グループホーム
・アルツハイマー病
・糖尿病のため足がつる、ビリビリするなどの症状、
 訴えあり。
・狭心症、心不全
2006年
4/13〜5/18
計5回実施
(週1継続中)


手1回
足4回




毎回、タクティール中に入眠
「暖房のように、足が暖まる。」
「足を忘れ物したいに気持ち良い。」
「体がスッキリして軽い、寝起きもいい


タクティール実施日の夜は、いつ
もより早く入眠し、時にはスタッフ
が睡眠導入剤を持っていくと既に
眠っていることもある。


B氏、46歳、男性
千葉県松戸市 認知症グループホーム
・若年性認知症(介護度1)
・入居者の中で一人、若年でありストレスがある。




2006年
4/13〜5/18
計5回実施
(週1継続中)




手1回
足4回






「気持ちが良いですね」
「こんなに丁寧にして貰ったのは初めて」
・(2回目)前回のことは覚えておらず、
同じ内容の質問や感想を言う。
・(4回目)施術者の顔は覚えていない
が、持参したタオルとオイルを見て、タク
ティールを思い出す。
(5回目)施術者の顔を見ただけで、タク
ティールを思い出す。
気持ちよさを体が覚えているよ
うで、表情が良くなった。






C氏、84歳、男性
千葉県松戸市 認知症グループホーム
・認知症
・パーキンソン病
・帰宅願望が非常に強い






2006年
4/13〜5/11
計3回実施
(週1回継続中)







手3回










タクティール中に入眠
(5/2)朝からソワソワし広告を集めたり、
トイレを見ても「これはトイレじゃない!」
と叫んだり、スタッフが声をかけるとスタ
ッフを叩こうとするなど落ち着かない。
⇒手をつなぎ撫でるところから始め、手の
タクティールを行うと少しずつ穏やかに
なり少し眠り、タクティール後は別人の
ようにニコニコしている。タクティールを
行った日や翌日は、それほど帰宅願望
が見られない。
タクティールが終わった後、とて
も穏やかになる。









D氏、98歳、女性
千葉県松戸市 
・認知症
・便秘
2006年
4/13〜5/11
計3回実施
(週1回継続中)
手と足



タクティールを行った翌日から少しずつ
排便あり。
(いつもは下剤を服用し排便を促している





E氏、80代、女性
世田谷区 介護付き有料老人ホーム
・脊髄狭窄 左半身に麻痺あり



2006年
5/16 1回




手と足





初めは手のみ希望。終了した時点で頭痛
が軽減したと本人。足も希望。開始した
直後すぐに腹部がゴロゴロ音がする。
終了後、左の肩こりの軽減があり、いつも
は左足の腫れがあり他人に触られるのは
嫌だが、今はそれもないと涙ながらに語る
話し相手がおらず、最近落ち込ん
でいたため、安心した。







認知症緩和ケアと、タクティールケアの講座

日本スウェーデン福祉研究所では、スウェーデン王立財団シルヴィアホームと提携して、認知症緩和ケアとタクティールケアの講座を行っています。

講座は各地で随時行われていますので、その都度このページ、あるいは「お知らせのコーナー」でお知らせします。

次回の講座

<タクティールケアリーダー 1 コース> 二日間コース

☆松江市

日時 平成19年3月17日(土)、18日(日) 09:00〜17;00 (受付時間:08:45)
場所: 島根県八束郡出雲町大字出雲郷493 特別養護老人ホーム 東寿苑
定員: 15名
受講料:63,000円

受講案内は、こちらをクリックして下さい。

☆新潟市

日時: 平成19年3月20日(土)、21日(水) 09:30〜17:00(受付時間:09:00)
場所: 新潟市礎町3ノ町2086番地 「クロスパルにいがた」405講座室
定員: 20名
受講料:63,000円

受講案内は、こちらをクリックして下さい。 

☆大阪市

日時:  平成19年3月22日(木)、23日(金) 09:30〜17:00 (受付時間:09:00)
場所:  大阪市中央区中寺1丁目1番54号  大阪社会福祉指導センター 研修室A
定員:  20名
受講料: 63,000円

受講案内は、こちらをクリックして下さい。

☆沖縄県

日時:  平成19年3月24日(土)、25日(日) 09:00〜17:00 (受付時間:08:45)
場所:  沖縄県那覇市西町1-2-2 (有)ライブプラン
定員:  15名
受講料: 63,000円

受講案内は、こちらをクリックして下さい。

☆岡山市

日時:  平成19年3月27日(火)、28日(水) 09:00〜17:00 (受付時間:08:45)
場所:  岡山市平田102--108  Tフラッツビル 3F レンタルスペース
定員:  15名
受講料: 63,000円

受講案内は、こちらをクリックして下さい。

☆山形市

日時:  平成19年3月29日(木)、30日(金) 09:30〜17:00 (受付時間:09:00)
場所:  山形市平久保100番地  山形国際交流プラザ ビッグウイング 研修室1
定員:  15名
受講料: 63,000円

受講案内は、こちらをクリックして下さい。

「認知症緩和ケア」

<ケアスタッフのための初級コース> 7時間コース

☆松江市

日時:  平成19年2月25日(日)
場所:  島根県松江市東津田町1741-3  いきいきプラザ島根 401号室
定員:  30名
受講料: 23,100円

受講案内は、こちらをクリックして下さい。

<認知症緩和ケアとタクティールケア> セミナー

☆福岡市

日時:  平成19年3月3日(土)  13:30〜16:30
場所:  福岡県太宰府市五条3丁目10-10  第一福祉大学 161教室
定員:  150名
参加費: 2,000円

受講案内は、こちらをクリックして下さい。

☆八戸市

日時:  平成19年3月10日(土)  13:30〜16:30
場所:  青森県八戸市一番町一丁目9番22号  八戸地域地場産業振興センター 「ユートリー」 大ホールA
定員:  150名
参加費: 2,000円

受講料は、こちらをクリックして下さい。

※講座についての案内は、随時更新します。


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